十四言、KENN

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エンジンを掛け直すと、本当にその男は眼を丸くした。 「良いの? 良い記念になるのに」 「馬鹿とか会話が成り立たねー」 まだ何か言っていたが、さっさとバイクを走らせた。 どうせ、追いついてこれねーしな。 げーのーじんだとしても、俺はあいつなんて見たことないけど。 嫌いな番組に出ているとしたら、 ミュージシャンだったりして。 俺が一番近づきたくない人種だな。 もう二度と、会いませんように。 お互い、名前も聞きそびれたんだから、もう会うこともね―けど。
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