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クリスマスを仕事だけで終わらせる日が、もう何年も続いていた。
微かに雪が降るクリスマス。
満身創痍の俺はソファに寝かされ、丸まって眠っていた。
起こしてくれるのは、誰だ?
深い深い眠りなんだ。
体を、心を守るために、ぎゅっと小さく丸まってるんだ。
疲れてなきゃ眠れないから無理に仕事を詰め込んだり、
身体だけを重ねて泥のように疲れさせて。
誰か。
誰か起こしてくれ。
ずっと丸まって寒さを凌ぐだけなんてお断りだ。
誰か。
ブォォン
その時、店の前でバイクの音がした。
ブォォン
ブォォン
ブォォン
夜中に吹かしやがって。
うるせーな。
ブォォン
そのバイクの音に、重たい目蓋を開くと、
ゆっくり窓辺へ歩き出す。
窓の下にはゴツいバイクが止まっていた。
「メリークリスマス、太陽さん」
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