プロローグ

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だから私が自腹で学費を払い、そのうえでぶじこの学校を卒業し、いい会社に就職しなければいけない。 そんな思いで必死に勉強をし、なんとか合格することができたのだが、蓋をあけてみればこんな状況だ。 そもそも合格者がすくないということは、各クラスにひとりかふたりしか途中入学者はいないということだ。 おまけにこの学校はカリキュラムの関係で卒業までクラスがえもないということだった。 左右のクラスではふたりずつの途中入学者がいるのに、私の場合、自分のクラスにいる途中入学者は完全に私だけ。 つまりひとりきりなのだ。 だから入学以来一年とひと月、私ひとりが毎日こんな目にあっている。
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