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とある真っ白な空間、そこで二人の男が何かを話し合っている。
「どうせ消してしまうなら俺がもらっても構わないだろう。」
「構わんが今度はお前の世界で問題が起こるかもしれんぞ?イレアリヤの世界神よ。」
微笑を浮かべながら問う男に何処か気難しそうな顔をして答える男。
二人が話をしているとそこに新たに三人の気配が現れた。
「サイエンシェアの世界神様、只今戻りました…って主人様何故ここにいらっしゃるのですか!?」
現れたのは背中に三対六の白い翼を持った天使のような人物と、その人物とよく似た容姿の同じく三対六の翼を持った人物、そして背中に蝙蝠のような羽を持つ悪魔のような人物である。
「お、ミカエルおかえり。任務ご苦労さま。そんじゃあサイエンシェアの世界神、この魂もらってくよ。」
「ハー。…分かった、それではこれを持っていけ。」
そういってサイエンシェアの世界神と呼ばれていた男は何かの文字が書かれた札をイレアリヤの世界神と呼んだ男に渡す。
「住界札?お前まだこんな古い物使ってんのかww?真面目というかなんというかwww」
「は?古いだとどういうことだそれは?」
サイエンシェアの世界神はイレアリヤの世界神の言葉に怪訝そうな顔をして聞き返す。
それに対してイレアリヤの世界神は不敵な笑みを浮かべサイエンシェアの世界神の問いに答える。
「だってお前ww今じゃみんなそれぞれが使いやすい管理システム作って世界を管理してるよwww」
「…そんな馬鹿な。私の神界には良く他世界の世界神がよく来るけど誰もそんな話はしなかったぞ。先月にも三人も来てるし。」
まるで仕事先の飲み会に自分だけ呼ばれなかった人のような寂しげな顔でしゃがみこみ指で地面をグルグルとなぞっている。
そんなサイエンシェアの世界神を尻目にイレアリヤの世界神は体を真後ろに反転させ光のゲートらしきものを開く。
「まあお前はいじると面白いから皆んな何も言わなかったんだろうなwwwそんじゃあ俺は帰るから、新しい人類作成頑張ってねwww」
そういってイレアリヤの世界神はその場を後にした。
「はぁ…古いのか…コレ…。」
真っ白な空間で一人、サイエンシェアの世界神はポツリと呟く。
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