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玄関の方からガチャガチャとドアノブに鍵が差し込まれた音がした。慌ててパソコンを閉じる。
「ただいま、伊織」
「お……お帰りなさい。拓真、早かったね」
時計を見れば午後7時。拓真にしては早い。私は心の中で舌打ちした。拓真は上着を脱いで畳に放り投げてネクタイを緩めると、私の方を見てその手を止めた。
「それ新作DVDじゃんか!」
「煩い。ひ、引っ越しするのにまとめてたんじゃない」
「嘘付け」
「え?」
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