24* 翻るオセロ
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そのとき。私のスマホが着信音を鳴らす。相手は美咲だった。 「美咲、おはよう。今日なら有給入れたから。え?」 「あの、伊織? あのね……その、ああ、どうしよう」 美咲は慌てていた。そんなことは彼女には珍しい。 「落ち着いて!」 「あのね、言いにくいんだけど、吉村さん」 「拓真?」
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