1470人が本棚に入れています
本棚に追加
/368ページ
牧田にしては、センスのいい居酒屋。
あまりうるさ過ぎないし、個室みたいな空間を作ってくれてるから、周りの客も気にならない。
ただ、牧田と二人、という点では、この空間はあまり嬉しくないけど。
「美岬ちゃんは、温泉行きたいそうです。」
「だよねー、そうくると思った。去年は観光に予算かけたら、旅館失敗だったから、今年は観光適当の旅館豪華にしよっか?」
「そうですね。旅の醍醐味は旅館ですからね。」
意外にも牧田はお酒が弱いらしく、飲める顔をしてるくせに、大人しい飲み方をしている。
「牧田さん、あたし、お代わり頼んでいいですか?」
牧田はまだ一杯目だけど、あたしはすでに三杯目だ。
「地味子って、全然、顔色変わんないよな?」
最初のコメントを投稿しよう!