突然の捧げ物

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「俺は……。」 話し始める牧田を見ながら、生唾を飲んでしまった。 「ずっと、俺の童貞を捧げたいって思ってた奴がいて…」 「はぁ……?……。」 「まぁ、いわゆる高校ん時からの、片思いだったんだけど。ヤるならそいつだけってずっと思ってきた。」 グラスを持ちながら、下を向いてポツリポツリと話し始める牧田の様子に、これが嘘ではないということがうかがえる。 「そしたら…そいつが今度、俺の親友と結婚することが決まった。さすがに不倫はムリだし、俺が守ってきた操も、意味なくなっちまって…。」 「…牧田さんて…」 もしかして、すごい、ものすごい一途…?? 親友と付き合ってる期間も、その彼女のこと好きだったの?
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