突然の捧げ物

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「おい、地味子、この段ボール一つ足んないんだけど、知らね?」 「あっちの部屋で似たような段ボール見ましたけど?っていうか、その地味子っての、いい加減、やめてもらえません?」 「地味子は地味子だろ。」 このチャラ男。 ムカつく。 下品な茶髪に、男の割りに長めの巻き髪。 髭まで生やして。 絶対、こいつ、下半身もゆるゆるだ。 牧田 紘一 二つ上の26歳。 モテるオーラを出しては、人を地味子呼ばわりする、性格に難ありの今時男子。 あ、ちなみにあたしの大嫌いなものは、セロリと、オヤジの口臭、そして男の浮気。 牧田は、軽く三股はするであろう、最低ランクの男にあたしの中では位置付けられている。
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