第三章

4/4
前へ
/147ページ
次へ
『勝手にしろ』 と毒づいて、 はたと肝心なものが箱に入っていないことに気がついた。 ネコ砂とネコトイレだ。 ところが、みみこの手紙にちゃんと書いてあった。 「リューイチは人間用のトイレを使います。粗相が怖くてヘタに構うと、噛まれるので注意」 どんなネコだよ。 一瞬、テレビ局に売ってやろうかと、イケナイ妄想に囚われる。 一応、念のため、 「リューイチ、トイレはここだよ」 と教えたら、 「シャーッ!」 ものすごい形相で威嚇された。 本当に、どんなネコだよ。
/147ページ

最初のコメントを投稿しよう!

63人が本棚に入れています
本棚に追加