第四章

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前後にまったく何もなく、ただ真っ白に広がる雪原の中に、 大きな黒いワンボックスカーがぽっかりと佇んでいる。 それはなんだか、笑ってしまうぐらい、異様な風景だった。 道路からこの田んぼまでは、1メートルの段差があるのに、ひっくり返りもしないで、まっすぐに田んぼに落ちている。 雪の真ん中に突然現れた、アートのようだった。
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