第二章

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意味深な言葉を残して、みみこは、セラに見送られ、こっそりと出かけていった。 必要ないと思うが、シチュエーションはコンビニにちょっとお買いものだ。 はぁ? まあ、いいけど……。 セラはため息をついて、部屋を振り返る。 すると、さっきまで丸まっていたはずのリューイチの姿が、カゴになかった。 窓際のセラのベッドの上にいつの間にか飛び乗り、窓枠に前足をかけて、階下を見下ろしている。 マンションの入り口の方だ。 そうか今頃は、いそいそと駆けていくみみこの後ろ姿が見えている頃合いだ。 バレちゃったかな? みみこが何だかんだと言っていたけれど、確かに頭のいいネコには間違いなさそうだ。
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