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すると、
『ピンポーン』
セラの部屋のドアフォンが鳴った。
セラのマンションは、一階の入り口で部屋を呼び出し、ロックを解除して貰わないと、玄関が開かない仕組みになっている。
だけど今は直接、セラの部屋のドアフォンが鳴らされた。
セラには、恋人の同居人がいる。
だが今日は出張中だ。
みみこには言えずじまいだったが、実は明後日まで帰ってこない。
このマンションの住人以外、直接、部屋のドアフォンを鳴らせる人間はいないはずなのだが……。
不審に思いながらも、セラは、ドアフォンに応えた。
「宅配便です」
ドアフォンの小さなカメラには、お馴染みの宅配便の帽子をかぶった男が映っている。
そういえば、みみこがリューイチの荷物を届けると言っていたっけ。
「ちょっと待ってください」
セラはドアのロックを解除した。
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