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男は納得と言う様な顔をしていた。
「君が…、確かにだな…」
「にーちゃん!余計なこと言うなよ」
と何やら純が慌てていた。
『にーちゃんって?』
アキが思わず口に出すと、男が話始めた。
「俺は元永晃司、三十二歳、独身、宜しく」
そう言って、アキの手を握った。
アキは握られた手をぼぉーっと見つめていた
そして、我に返り、慌てて手を離した。
『私は星川アキです。仕事があるので失礼します』
アキはそう言うと、慌てて店を出て行った。
「アキっ!ちょっと待てよ!
コーヒーくらい飲んでいけ…」
と純に声を掛けられたが、アキは答えることもなく、車に乗り、その場を去った。
「アキの奴…、なんか様子がおかしかったな…。まさか…」
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