第五話  夏の終わりに

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付き合いの長い、この二人の間に、女性絡みの問題が何度かあった。 純が好きになった人を、晃司が奪うと言う、何とも悲惨な過去…。 何度もそんな事があったのにも関わらず、何故、この二人の関係は続いているのか。 「純…、お前さぁー、今まで何回そのセリフを俺に言って来たんだ…。 それなのに、いざとなるとしり込みするのは誰だよ。 俺は、無理に奪ったつもりはないぞ」 言うまでもなく、純は何度か好きな人を晃司に奪われている。 それでも、一人っ子の純は、晃司を実の兄の様に慕っている。 だから、二人の関係は今も続いているのだ。 「アキだけは、何があってもにーちゃんには渡さないからな」 純は酷く意気込んでいた。
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