第五話  夏の終わりに

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アキがそう言うと、晃司は立ち止まり、アキを見つめた。 そして、何も言わずに、アキにキスを…。 アキはいきなりのキスに、呆然と立ちすくんでいた。 だが、晃司は何もなかった様に歩いて行った。 それから、二人は何も話さず、アキのアパートに到着した。 『晃司さん、ありがとうございました。 みらい重かったでしょう』 アキがそう言って、みらいを抱こうとすると。 「中まで連れてくから、鍵開けて」 アキは言われるがままに鍵を開け、晃司はみらいをおぶったまま、部屋のなかへと。 『あっ、こっちの部屋です』 晃司はアキに言われて、奥の部屋にみらいを寝かせた。 晃司はみらいの寝顔を見ながら言った。 「みらいの父親は?」
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