第五話  夏の終わりに

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『みらい、いつもありがとう。 みらいは、ママにたくさんの貝殻をくれたよね。皆、ママの宝物だよ』 「宝物って、凄く好きってこと?」 三歳のみらいだからこその言葉だろう。 『そうだよ、凄く好きってことだよ』 「じゃ、みらいがママのこと、凄く好きってことと同じだね。ママはみらいの宝物」 『うん、貝殻もみらいも、ママの宝物』 こうして、親子二人のゆっくりとした時間は流れていく…。 穏やかで、優しい時間が…。 一時間ほど遊ぶと、みらいはアキに抱かれたまま眠ってしまった…。 アキはみらいを抱きしめながら、砂浜に腰を下ろし、夕日に染まる海を見つめていた。 夕日の中に浮かび上がるのは、かつての仲間達の顔…。 懐かしさが溢れ出した。
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