第1章

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ひんやりと冷たい階段に行けば、ふ、と顔が緩む。 確かに、家鳴りに気がつくくらいの状態で、気詰まりじゃないのは気持ちがいい。 一人もいいけれど、そんな時間を共有できるのは、本当になかなかいいことだ。 けれど。 幼馴染にそれを告げれば、調子に乗るのは目に見えているから。 自分も同じ気持ちだったのは、何があっても教えない。 「だーれが、教えるかってんだ」 小さく呟いて、嵩史は階段を上った。 <END>
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