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****************** ショックなことがあると、 大抵の人間は何にも手がつかなくなる。 そう、考えがちなものだが。 しかし、 『氷の三上』とはよく言ったもので。 智樹に至っては、 今までと変わらない日常を送っている。 おそらく自分という男は、 心の底まで凍り付いているのだ。 だから―― 「何も問題ない」 唐突に投げ付けられた、 「大丈夫ですか?」 という質問に、 智樹は当然で唯一の答えを返した。 それなのに。 「……ダメだ、こりゃ」 智樹を見下ろす小坂の肩は、 大袈裟にすくめられた。
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