吸血鬼の過去と光

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「今、表に出ているのは十夜の元の人格。事件の記憶を持っている当事者だ」 「そうなの……、十夜?」 衝撃の事実に、ミーアは腰を抜かす 「その通りダヨ。さっきまで表に出ていたのは、後付けされた人格。今、体を支配している人格。」 十夜は何とか立ち上がろうとするが、立ち上がれない 「ボクは!あの日から人間を憎まなかったことはない!人間なんて嫌いだよ!」 十夜は叫ぶ。 「皆、皆。コロシチャウンダカラ!人間なんて、信用できない!もういやだ、こんなの。ボクが人間を、消してあげるんだから!」 ぺしっ 扇子で十夜のデコを叩く 「っ?!」 「人間が憎いか?それは、良いとして、人間が皆、悪者か?違うだろう?貴様ら、吸血鬼だってそれと変わらぬことをしている その人間は、今の貴様と同じように吸血鬼を憎むだろうな。仕方がないといえば仕方がない。」 「なにがいいたい」 「それだと、世界は腐る。世界は進まぬ。壁を乗り越えろ、十夜。憎しみと言う壁を。縛られた過去から、抜け出せ。」 「……すぐに、許せるわけないだろ?すぐに、傷が癒えるわけないだろ!」 十夜はサータの言葉に噛みついていく。. 「はじめは、憎んだままでよい。幸い、貴様の方は中のもう一人と記憶を共有できるのであろう?」 「できるさ。さっきも干渉したんたカラナ」 「もう一人の中で、世界を見てこい。もしかしたら、憎しみを越えられるのかもしれん。」 「無理だよwゼッタイニwww」 ふぅむ。と、腕を組むサータ。その横で、ミーアは立ち上がり 「ウチが乗り越えさせる。」 「!?」 ぎゅう。 ミーアは十夜を抱きしめた 「離せ!ボクが怖くないのか!何十人の人間を食い殺したんだ!ミーアなんか、すぐにコロセルぞ!」 「勿論、こわいよ。でも、十夜は優しい。十夜を信じてる」 ミーアの声が震える 「ミーアの勘違いだよ、ソ・レ・ハッ!離れろ!ボクは人間を憎んでいるんだ!」 「嫌。十夜がウチを変えてくれたように、今度はウチが十夜を変えるんだ」 ぎゅうぅう 「ねぇ、十夜。私にチャンスを頂戴。人間にチャンスを頂戴。私が、十夜を助けるから!!」 ……私と契約して? .
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