吸血鬼の過去と光

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「……はぁ。一回だけだからな。」 ため息と共に、十夜の白旗があがる。 「十夜っ!」 「いいか。ボクが人間を憎んでいることを忘れるなよ。大人しく、中で見ててアゲルよ。」 十夜の目からは殺意が消えていた 「ミーア、ボクを黙らせたんだから。責任もって、ボクを変えてみせなよ?」 「うん。頑張る!ウチ、頑張るよ!ありがとう!十夜」 十夜の両手を取り、ミーアは涙を流しながら笑顔で答える 「……もう疲れたから、引っ込む。注意しとけよ、もう一人の十夜は。 <ボクの事を知らない><事件の事を知らない><ボクが表に出ているときの記憶は共有されない> この話もアイツは知らないワケ。ボクは、アイツが表に出ているときの記憶を共有できる。 中で視てるからな。ボクを出したくなったら、……そうだな。 ……酔わせろ。アイツの意識があやふやになれば……、干渉して短時間なら乗っ取ることが出来る……。」 次第に目を閉じていく十夜 「もう一度だけ、……人間を……信じてア・ゲ・ル。ミーア、任せたよ?」 ミーアに寄りかかるように、眠る十夜。いつの間にか、羽が消えていた
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