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『一太刀葛』は鬼を葬る剣だ───。
もし沢岸あやなが少しでも生きることを望んでいれば───
人間の部分が少しでも多ければ、あるいは。
「信じろ─── あやな」
1人の人間に語りかけるように沙樹は口を開く。
「沙樹・・・くん・・・」
そのまま葛は彼女を締め付け始める。
苦悶に満ちた彼女の表情に、
沙樹は体中を鋭い刃物で刺されるような錯覚を覚えた。
それでも。
沙樹はやめなかった。
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