05:25~11:45

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2時間目が終わってしまった。 残り時間はあと5分。 しかしここで逃げるわけにはいかない。 榛斗はそう心の中で自分に言い聞かせていた。 体育館に行くまでは橘と一緒に行った。 しかし出会うことは無く、各更衣室に分かれた。 このことは時間的に出会わないことは分かっていた。 しかし榛斗のメールでも橘のメールでも何処で出会うかは書かれていなかった。 だから警戒を解くことが出来ない。 警戒しつつも、体操服に着替え終わり、携帯を持ち、殺虫スプレーを長袖の裾で隠しつつ、更衣室を出ようとする。 ドアノブを握ろうと手を伸ばすと、ドアノブが遠ざかっていった。 ドアが開かれたのだ。 ドアの前にはがたいのでかい制服をきた男が立っていた。 そして、がたいのでかい男は榛斗に尋ねた。 「月野榛斗って奴を知らねぇか」 榛斗は、 「それは俺だ」 と答えてしまった。 がたいのでかい男は 「着いて来い」 と一言いい、歩き出す。 外に向かおうとしていた。 榛斗はついていくだけだった。 質問に答えた理由、ついていく理由は決まっているこの男が神山陸人だからである。
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