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橘が復活後はもう一方的な戦いであった。
見てわかるほどに怒っており、体の周りに鬼のオーラが溢れ出ようかとしているばかりであった。
怒りの原因は榛斗への暴力であるのは誰でも分かるだろう。
橘の手からは自由箒がなくなっており地面に転がっていた。
今は素手で殴って、脚で蹴っている。
殴るのは主に顔で、榛斗以上に腫れている。
蹴るのは主に男の急所である。
殴られた顔は赤くなっている中、急所への蹴りで一部が青白くなっている。
痛みからと橘への恐怖によるものだ。
榛斗はそんな神山がかわいそうになり、橘の怒りを抑えるように言い、神山の携帯を壊すように命令した。
橘は榛斗の声を聞いた途端に、鬼のオーラがなくなったかのように怒りを抑え、攻撃をやめた。
榛斗が命令した理由は、体の痛みで動けなかった。
正しくは動きたくなかったからだ。
橘は命令通り神山のポケットから携帯を取り出した。
直ぐに壊すわけでなく、相手の能力を知ることを優先した。
神山の能力はこうだった。
自分がどのように攻撃したら良いのかが分かる。
カウンターの場合のみ相手の攻撃内容が分かる。
いわゆる戦闘特化の能力であった。
能力を確認した為、すぐに携帯を壊した。
その後異変が起きる。
先ほどまで腹部を押さえていた神山が急に頭を押さえ、苦痛の声を出し、わめいた。
10秒程わめき声が響くと、急に静かになった。
腹部の痛みがなくなったのか、起き上がり、第一声を放つ。
「お前達は誰だ?」
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