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「随分、さっぱりした装丁なのね」
どうにかアルバムを引っ張り出すと、
彼女はそう言って、手を伸ばした。
「別に田舎だからって、
わけじゃないと思うけど。
大体、どこもこんなもんじゃない?」
僕の反抗を聞き流し、
彼女は興味津々といった瞳で、
1ページずつめくり出した。
彼女の肩越しに僕も覗き込み、
その風景に、懐かしい友人たちとの、
再会を果たしていた。
「ここは、どこ?」
「ん?あぁ、近所の河原だよ。
ジョギングによく使ったんだ」
「そっか、高校球児だったのよね」
「弱小チームだったけどね」
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