第二章

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色素の薄い黒髪が風に揺られている そして、何かを想うような目で空を見上げる亮がいた 亮の元に走っていき後ろから抱き付く 「どうしたんだよ幸多?」 少しおちゃらけた声で聞いてくる亮 何でだろ 何だか…… 今離れたら亮が消えてしまう気がした 「亮……ぁ…ごめん」 これ以上は抱き付いてられないから仕方なく離れる 抱きついた亮の身体は冷えていた 屋上に何時来たんだろ?… 「大丈夫だよ。どうしたの?」 「ん………何でもない」 「そっか」と、言いそれ以上は聞いてこなかった 俺は何時も通り亮の隣に座る
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