最終章 舞 蝶
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そう、吉乃殿と共に、この子等の成長を見守った。 そうしてその子は、私を母と慕っていてくれた。 こんなに息を切らし、血相を変えるほどに、私のことを心配して…… 自分には何もない、と思っていた。 だが、そうではなかった。 肩肘を張っていたのかもしれない、意地を貫いただけかもしれない、 それでも自分の誇り、とやって来たことが、間違いではなかったと目頭が熱い。
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