最終章 舞 蝶
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手を伸ばしたまま苦笑していると、 誰かが、この手を取った。 その瞬間、皺がれた手がかつての美しい白肌の手に戻る。 驚いて顔を上げると、優しく微笑む、殿の姿があった。 「――――殿」 驚き、鼓動が強くなる。 その強さに、息が苦しく感じるほどだった。
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