第1話

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「なんだなんだ?トシと総悟はまた喧嘩か?まったく仕方ない奴らだな」 『お早うございます近藤さん』 「おぉ杏奈ちゃんお早う。今朝も相変わらず美味そうな飯だな。毎日ご苦労様」 『いえいえ』 「それより聞いてくれよ杏奈ちゃーん。お妙さんがさぁー最近まためっきり綺麗になっちゃってさぁー、そりゃお妙さんが綺麗になることは俺だって嬉しいよ?だけどさぁー毎日彼女を陰ながら見守ってる彼氏候補の俺としてはさぁ、」 『近藤さん、早く食べないとお味噌汁冷えますよ』 「…ん?あぁそうだな。でさぁ、俺も心配なわけよ彼氏候補としてはさぁ、」 『あーたしかにー。バナナの皮って何かに利用できたらいいですよねー』 「あれっ?ちょっ、俺の話し聞いてる?バナナの話しなんてしてないんだけど俺」 この場も静かに立ち去ることとしよう。 「お早う杏奈ちゃん」 『あぁお早うございます山寺さん』 「山崎、ね。誰だよ山寺って」 『あぁすみません山下さん』 「だから山崎、ね。 つーか毎日毎日人の名前わざと間違えて呼ぶのやめてくんない?いい加減ちゃんと呼ぼうよ」 『すみません。私、印象薄い奴の名前覚えるのが苦手なもので』 「奴呼ばわり?!」 これが毎朝繰り返される私の日常。 私が此処にお世話になり始めて早1年半程経とうとしているが、1つだけわかったことがある。
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