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『よっこらせ』
朝のシンと静まった屯所内。
鍋一杯に作った味噌汁と炊き上がったばかりの白飯を漸く長い台に運び終えた。
あとは漬け物か。たしか三日前に仕込んだ白菜があるからそれを出しとくか。…なんてことを考えながら私は再び台所へと戻る。
『ったく、てめーらの飯ぐらいてめーらで作れってんだよコンチキショー』
もうじき奴らが食堂へとやってくる時間だ。
これが私の仕事。
これが私の日常。
『あー給料上げてくんないかなー』
そんなことを呟きながら私は白菜の漬け物を大皿へと盛り付けた。
~胡蝶之夢=彼女~
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