第1章

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まつりごとが終わった校内はどこもかしこもざわついていた。 俺は一人貰った卒業証書を丸めて筒にいれていると、教室に残っていたクラスメートが声をかけてくる。 「あれ?夏、帰んねぇの?」 「ん?省吾ちゃん待ってんの。」 そう答えたら「姫待ちかぁ~。じゃあまだ帰れねぇな。」と数名の男子がゲタゲタ笑った。 (そ、うちのお姫様は鉄砲玉だから一体何時に帰ってくるか検討がつきません。) 一年間世話になった自分の机の椅子を引いて、ドカッと座ると俺は両肘ついて気長に待つことにした。 「俺達このあといつものとこでお好み焼き食いに行くんだけど、良かったらお前らも来いよ。」 同級生の誘いに「ん、省吾が行くならな。」と答えると、 「お前らのコンビも今日で見納めか。」 とそいつは笑った。
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