第1章

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教室のドアを勢いよく開けたのは野球部のかわいい後輩たちで、先頭きって入ってきたのはゴリラ顔の橋口だった。 「小野先輩、なにやってんですか?一人で。」 「え?花札ゲーム。」 「卒業式にボッチとか寂しすぎるからやめてくださいよ。前嶋先輩は?」 「省吾?んー、面倒くさいから行方不明にしとくか?」 ケケッと笑えば、後からドタドタと他の部員らがやってくる。 「小野先輩!教室にいたんですか?!」 「いたよぉ~。」 あーもぉ~!と肩を落とす現キャプテンの三島を見ていたら、一人トーテムポールの山田が、 「みんなで探し回ったんですよ。」 とブイブイ怒って言われた。
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