《第2部・第1章》

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うどんの会ひらく? 日曜の午前中…9時過ぎくらいから、何やらまたかつおぶしのにおいがして…ソワソワしだしたミロが、リビングの少しだけ開いた窓から身を乗りだそうとしている。私はミロを抱き上げこう言った。 『ミロ、今日はうどんの会をひらくんだって』 『お母さんマンション行ってくるから』 『何?』 『うどんの会をひらくんだって~』 『うどん?作るのかしら?』 私もそう思っていた。お母さんとの会話をしてる側から、ミロは私の肩をバネにしマンションにかけて行った(^_^;) やはりミロは開けた窓からぶら下がっていた。窓枠のミロを確認し、私は菊地さんの部屋の前にいた。 『おはよう、美和ちゃん』『佐々木さん、おはようございます。うどんの会に?』 『そうなのよ(笑)この間、ミロちゃんを届けた日に菊地さんが《毎週うどんを茹でますから食べに来て下さい》って事でね、良いにおいするから早めに来たのよ(笑)』 私達の会話をつなぐように、後ろからきた松本さんがつけ加える。 『佐々木さんおはようございます。吉井さん…めんどうねぇ、美和ちゃんで良いか。うどんの会をひらくのよ。菊地さんって食べてもらう事を楽しんでるらしいわ』 階段をあがってくる音がし藤永さんもやってきた。 部屋にお邪魔すると早々とミロは台所の前に座っていた。
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