《第2部・第1章》

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数日後の自習の6時間目…先生がいない事にふざけていた男子・女子。 最初は机に座っていたが…だんだんとヤバい雰囲気。机から離れ立ってふざけ始めている。 誰かの肘が教室後ろに当たり…いつだったか整理し片付けた棚のガラス物は割れてしまった。 周りに座って本を読んでいた女子に破片が当たり『痛いっ』と声がした。 前くらいに座ってた私は…片付け方がおろそかだったのかと、怪我をした女子にかけよった。 『大丈夫?保健室行こう』『大丈夫だから』 『じゃあカットバン使って』 そんな声にも気づかずにふざけ続けていた為に…誰かの肘が私の頭に当たった。 カシャーン… 頭当たった肘のはずみで、私のメガネが落ちて割れてしまった。 さすがにみんな静まり…『知らねぇぞ』と口々に言い帰り支度をする。 さすがに今日は掃除を頼む事はしないようだった。 漫研に行くと心配し『帰りなさい』と優しく言ってくださった。 メガネなくても少しは見える… バス停を降りて…トボトボ帰る私。うつむき加減だったらしく誰かにぶつかる。 『あっ、ごめんなさい』 『大家さんの、あら~どうしたの!?』 会いたくないマンションの松本さんだった。 けど… 『メガネ落としてしまって割れちゃって…携帯電池きれそうでお母さんにも電話…出来なくて、私…』 『行くわよ』 『何処へ?』 『メガネ買わなきゃいけないでしょ』 『どこか用事じゃなかったんですか?』 『家の前を通りすぎて…マンションも通りすぎてちゃ…何かあったと思うでしょ』 駐車場へと促され私は松本さんの車に乗った。 『いつも行ってる店はどこ?』 『タイソーの横です』 『タイソーね』 松本さんは巧みな運転さばきで住宅地を抜けて国道に出ると加速し、あっという間にタイソー横のミエルメガネの駐車場に車を付けた。 幸いに… 『吉井さんね、視力データーがあるんですぐにレンズもメガネも用意出来ますよ』 と言われたとうり1時間もすると新しいメガネが私の前にあった。 『壊れたメガネは引き取ります』 松本さんはついててくれてお金を払ってくれた。 車内で松本さんは1枚のチョコレートと青のチェック柄のリボンを私にくれた。『何があったか知らないけど…見返してやんなさいよ』 私はチョコレートとリボンを握りしめうなずきチョコレートを食べた(泣) 甘い甘いチョコレート… ありがとう…松本さん…
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