《第2部・第1章》

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『ごめん、あれから寝ちゃって何もしてないんだぁ』『そんな(焦)藤永さんは漫画仕上げた後なんだし、ごみは片付いてるから大丈夫ですよ』 『美和ちゃんのおかげ!、それより遅くなって怒られなかった?』 『大丈夫です、それよりケーキありがとうございました』 『いちごタルト買いに行ったら、《いちごのショートケーキ6個買ったらポイント2倍》って書いてあって6個買いしてあたしも昨夜食べたんだぁ(笑)』 スイーツは別腹って笑いながら昨日の続きに取りかかる。もっともお父さんもスイーツ男子だから…私はそれを思うと苦笑した。藤永さんが出すまだまだ出るいらない物…例えばDoCoMoの毎月の支払いのダイレクトメールが抱えきれないほどになり、ハサミで小さく切って半透明な袋に入れていく。 藤永さんは『ダメ、筋肉痛』と早々に休んでた。私はいらない雑誌は持ってきた荷造り紐で結びダイレクトメール共々、昨日のごみ袋の山の隣に置いていく。まるで雑誌のタワーみたい。 藤永さんは必要な雑誌や漫画を寄り出してまた悩む『まぁ良いか』とばかりに部屋の隅に積んでいき部屋の一ヵ所はそれらで埋まった。私は片付けから掃除に切り替え掃除していく。モワモワとした埃がワタのよう(~_~;)台所隅にはペットボトルが大量にあり、持ってきたごみ袋にラベルを取ってから入れていく。私に出来る掃除はおおまかに終わらせた頃、藤永さんが本と服の山をかき分けていた。『あったぁ~!』 『高校の卒業アルバムぅ~!美和ちゃんありがとう!』 『私は何も』 『この周りにはごみの山だったんだから、1人じゃ片付け方がわかんないし感謝してる』 『(照)ありがとうございます』 『明日、担当にいつでも渡せるって電話出来るしぃ』 気がつくともう8時…ドアを開けると真っ暗で民家やアパート・マンションの灯りがきれいだった。
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