《第2部・第1章》

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みんなと同じように帰り支度をし、みんなと同じようにバスに乗りバスから降りた。本屋さんに行ってみた。あの店員さんは相変わらず忙しそうに雑誌を並べたり、立ち読みで乱れた本を直したりしていた。 『こんにちは』 『あっ、いつかの、いらっしゃいませ』 『手がカットバンだらけですね…痛そうです』 『本屋の店員はみんなこんな手をして頑張ってますよ』 『痛そうです』 店員さんの携帯がなり手を止めてメールを見て、照れ笑いしながら携帯をポケットにしまう。 『奥さんから』 『結婚されてるんですか?』 『まだ新婚の3ヶ月、頑張って働かないとね』 『おめでとうございます』 良い人だなって思っていたけど、気持ちが形にならない早い内にわかって良かったと思う。 心から祝福したい。 店員さんも荒井先輩も優しいから自然と人が寄って来るんだね。ハンドクリームの優しい店員さんどうか幸せにーーー。 荒井先輩に、本屋の店員さんと、←話す事で少しだけ気持ち穏やかな夕方…久々にミスドを買って歩く私…そんな夕暮れ。 話す事で気持ち穏やかになるなら…松本さんの言葉も思い出され少しだけ…前進してみようかと思う夕暮れでした。
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