3人が本棚に入れています
本棚に追加
私の瞳から心が溢れていた。
悲しみよりも深い絶望。
窒息しそうな、冷たく冷え切った心。
心が死んでいただろう、お隣りさんの冬樹が居なければ。
私が物思いに沈んでいたのに、冬樹と云う隣人は相変わらず頭を捻っていた。
私が尋ねた馬鹿げた質問に、冬樹氏は生真面目に考えてくれる。
「『秋の味覚』かあ~、何だろう?」
「松茸! は当然入るだろ~。 後は何があったかなぁ」
そんな姿を見ながら、少しずつ心が静かになってゆく。
最初のコメントを投稿しよう!