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「こいつすぐ怒るんだよ」
「お前が怒らせるようなことを言うからだろ」
ぎろりと睨み付けると、俺そんなこと言ってないのに、と、ぶつぶつ文句を言う。そんな雄士を横目に店長に向き直り目で肯定する。
「こいつの相手疲れるよなーわかるわかる」
「ちょ、ひど、ってお前も感慨深そうな顔するなよー」
確かに疲れはするが、嫌いではない。他の連中よりはましだ。俺がつるんでいるだけのことはある。
「君、バイトしてる?」
俺の扱いひどいなーと苦笑いをする隣の男は空気を読んで会話から一歩退く。
こういう無駄に気遣いが出来るところが少しむかつく。
「やってますけど」
2年前に定年を迎えた祖母と二人暮らしで年金しか収入がないため、俺がバイトをしないと生活は一気に困窮する。
今は退職金も残っていて少しの余裕はあるが、それが尽きるのも時間の問題だ。バイト代も決して高くはないため、もう少し条件の良いところを探そうと思っている。
「うちでバイトしない?」
「……はい?」
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