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そんな、あからさまに絡むことを阻まれるような雰囲気の俺を、当たり前のように受け入れた彼は。
あくまで俺の見解だけど。
案外悪い人じゃないのかもしれない。
ブラックリストからは外そう。
そう思っていると湯気を立ち上らせたホットココアが出てきた。
「ココアが好きなの?可愛いなぁ」
前言撤回。
「は、そういう冗談嫌いなんですけど」
可愛いという対象に俺は入らない。断じて。入って堪るか。あ、おいしい。
「冗談?んなわけないでしょ。カップ両手で包んでちびちび飲んでるのとか可愛いの典型だと思うけど?」
自分の手元に目を落として固まる。こんな仕草を無意識にしていただなんて。
そんな俺を見て微笑む彼。その微笑みは俺をからかって反応を楽しんでいるようにしか見えなくて苛々する。
「……、ホットココアなんだから火傷する」
「まぁね。でも一応ミルクで熱抑えてるんだよ」
「この熱さは火傷します」
「ふーん。つまり猫舌なんだな」
「!」
自覚があるだけにうまく反論できず口籠ってしまった。これは肯定してるも同然だろう。
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