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●宇宙エレベーターって何ぞや?
さて、改めて「宇宙エレベーター」と聞いて、皆さんはどんなイメージを持ちますか?
エレベーターと名前が付いて居るのだから、やっぱり建物の中で見るような「上下する箱」を想像したでしょうか。
地上のドアの前に立って、下向き矢印が描かれたボタンを押すと、静かにワイヤーの動き出す音が聞こえる。
ボタンの上の電光パネルでは下降中の矢印と共に、『現在 高度30000km』と数字がせわしなく減少していて、あなたはそれをやきもきしながら見つめている…。
あるいは某機動戦士シリーズを見ている方なら、
「ああ、軌道エレベーターのことね」
とすぐに巨大建造物を思い出すかもしれません。荒野の砂漠にただひとつそびえる巨大な塔。その先端は地球の大きさを越えるような高さの宇宙まで達し、さらに塔の途中には地球を取り囲む巨大な環が繋がっている…。
様々なイメージがありますが、結局「宇宙エレベーター」とは一体何なのでしょうか。
実は、宇宙エレベーターとは『片方の端が地面に届く位超長い人工衛星』なんです。
あるいは、『地球に固定されたまま振り回される超長い紐』としても大丈夫です。
…え?たったそれだけ?と思った方、すいません。
本当にこれだけなんです。
仮にそんな物が作れたなら、ロケットで空を飛ぶより紐を登って宇宙に行った方が楽なのでは?
と言う事で、宇宙エレベーターと言う名前になっている訳です。
そもそも宇宙エレベーターの考えは、1895年には既に、宇宙旅行の父「コンスタンチン・ツィオルコフスキー」が自身の本に書いていました。
ロケットの理論の基礎である『ツィオルコフスキーの公式』を考えた科学者ですね。
彼はパリで見たエッフェル塔に強い印象を受け、彼の死後1959年に刊行された著書の中で、赤道上から天に向って塔を建てていくと、次第に遠心力が強くなり、ある点(静止軌道半径)で遠心力と重力が釣り合うと述べている
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