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今作の舞台設定として、僕が一番初めに考えたのは《西暦2100年》の世界でした。
直感にティンと来た!というのが素直な答えではあるのですが、後に理由を付けるとするならば、それはこの三つに纏まります。
1.「時代(世界)の区切れ目」の中で、主人公達が大暴れする作品を書きたかった
世紀末……と言うとどうしてもヒャッハー!なイメージが浮かんでしまいますが、21世紀の終わりであり、人類の第二ステージ……と言われても納得の行きそうな響きを選択した、と思っています。
2. 小説の舞台である宇宙エレベーターが完成している必要があった
後述しますが、今回想定している宇宙エレベーターはケーブル総延長が10万キロメートルと、想像もしがたい巨大建築物となります。単純に、50年間毎日同じペースで作ったとしても、1年間で2000キロ、1日辺りで5.5キロも建設しなければいけない代物です。何だよお前、竹かよ。
現代でも建造案はあれど、建材となるのにふさわしい強度を持つ物質が実験室で作れたかも?という状況のこの建物。実際に建築に漕ぎつけるならば、まず基礎技術が発達し、そこから応用技術が分岐して建造が視野に入り、建材の量産化と建築技術がブレイクスルーを起こし……と、最低でも数十年から数百年は必要であるはず。今回は希望的観測を含めて、残り八十余年の間に完成すると考えました。
3. その他様々な空想科学技術が実現化するための時間的猶予も欲しかった
これだけの巨大建築が可能になる世界なのだから、きっと他の分野でも技術革新が続いているはず。技術的特異点(シンギュラリティ)の先を考えるのは怖いですが、未来への純粋な憧れを込めて、宇宙エレベーターの存在を補完する、或いは子供の頃に夢見た技術を詰め込むための、「体のいい言い訳」をここでもお借りしております。
僕は特定のアニメ作品を主に見ていたので深く言及は出来ないのですが、SF作品の時代設定においてはどうも、
「文明崩壊から1000年」とか、
「終末戦争が終わって」とか、
「太陽系が破壊されてから1000年余り」とか言うアバウトな物と、
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