◇待ち人◆

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「一体いつまで俺のこと待つつもりだった?」 「…えっ」 それは、自分でもわからない。なので、口をもごもごさせることしかできない。 「そ、そうですね…」 先輩の顔を盗み見ると、すごい目力でじっと私を見ている。 まるで威嚇されてるみたい。 たまらなくなり、目線を下へ逸らした。 「適当な時間で、帰るつもりでした…けど」 すさまじい迫力だ。  でも、どうして…… 「―――あのさ、明日、明後日はバイトなんだけど、金曜日の西高祭に来るか?」 「え?」 今、私を誘ってくれた? 学校祭に誘ってくれた? それだけのことがこんなに嬉しくて、胸がポワーッと温かくなった。  ぼーっとしてる場合じゃないのは重々承知なのだけど、つい桜木先輩をじっと見つめ返す。     
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