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私があれこれ話し出すことを予想していたのだから当然の反応だ。
「じゃ、私、お風呂入ってくるね」
着がえを手にした私は逃げるように自室を後にした。
友達には言えない深い恋の相談ができるはずの彼女にも、今のこの気持ちを言葉にするのは難しい。
お風呂から上がって部屋のドアを開けた。
髪の毛を拭いた後、スマホを充電しようとカバンの中から取り出す。
その前に、友達からのラインチェックを…と思ったのだけど、左上にメールのマークがついていて、それを開いてみると桜木先輩からだった。
「(うそ…初メールだ。しかも先輩から)」
予想してなかっただけに心臓が飛び跳ね、脈の動きが変わる。
壊れ物を扱うように思わず両手でスマホを握っちゃったりなんかして…どうしよう、手が震えちゃう。
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