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『市田高校の2年には、私と同姓同名の子がもう一人いるのは、ご存知ですか?』
―――ガシャーッン――…
俺は即行で受話器を定位置に戻した。
衝撃が背中に走った。 まさか、同姓同名がいたとは。
さっきの倉田唯の声に嘘はなかった。
告白ゲームを仕掛けたのは舞の姉ではなく、もう一人の倉田唯…?
倉田唯のことは俺が自分で直接調べたわけではなく、理由は伏せて市田高校に通う元バレー部の後輩の伊藤に調べさせた。
伊藤は一年だから二年のことには詳しくない。倉田唯が二人いるなんて知るはずない。
あいつは俺の指示通りに最初のクラスから順番に名前を探していって、ぶちあたった“一番目”の倉田唯の情報を俺にメールで送ったに違いない。
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