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「そんなことより、舞に電話は?」
「それが、繋がらないんです。電源を切ったみたいで…」
彼女の焦燥ぶりに俺の焦りもどんどん増す。
「何だって?」
お互いに困惑の目で見合った後、それぞれ頭の中で考えを巡らせた。
冷静になれ。俺なら、ここからどうやって家に帰る?
この時間なら、タクシーか、誰か知り合いに頼るか……
「このサークルで他に親しい人は?」
「今日一日ずっと行動を一緒にしていた笹田先輩と鈴木先輩だけです」
「…って、もしかして、さっき宴会場にいた二人かな? 食事の時に、舞と君にジュースを注ぎに来た…」
「あ、はい。そうです」
まさか、舞に告白した……あの男と一緒に帰った……?
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