第1章

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だから今回は!!と意気込んでいる俺だけど、こうもことごとく断られると… 付き合い下手とかじゃなく、普通に俺や会社の仲間が嫌いとかそうゆうことか?なんて思ってしまう。 だから俺は飲み会に誘っても来てくれないなら、他の手段も惜しみ無く試す!! まず、長谷川くんをこの3ヶ月観察して分かったことがある。 長谷川くんは朝がひどく弱いようだ。 出社して30分は頭ホロホロで…フラフラしてる。 それともう1つはよく食べる!! 好き嫌いも見てる限りありそうな感じもなく、とにかく!!あの細い体に大量の食物達を摂取しまくる。 だから俺は女子力を高めて料理を必死に覚えた!! いわゆる…『胃袋を掴め』作戦!! 「長谷川くん!!今日お昼はもう何か買ってきちゃってるの?」 「あ、いえ。今日は時間なかったので昼休みに買いに…」 (ヨッシャー!!きたッッ!ここ連日お昼用意されてたからやっとこの日が来たぞぉッッ!!) 「なら!!俺今料理にハマってて、沢山作っちゃって…食べてくれない!?嫌ですか?…」 「えっ!?いいんすか!?ありがたいです!!」 (おおっ!!いい反応!!さっすがぁ♪食物様ぁ!!) そんなわけで長谷川くんと初ランチぃ♪ 3ヶ月観察しまくり、料理を1から勉強して、お陰様で今じゃ自炊当たり前!! 料理番組なんか毎週録画して作ったことない料理作るの楽しくて仕方ない!! 俺…いつでもお嫁行けるんじゃね? 長谷川くん早く…俺を嫁に貰って下さい。 「長谷川くーん!!飯食おう!」 「あ、はい。じゃぁ、先に事務所行ってて下さい。すぐ行きますから。」 (今日のは前に作って食べたらなかなかだったし、長谷川くんの口に合えばいいなぁ♪) ガチャ… (あっ…) 「ん?なんだ、お前今日外飯じゃねーのか?」 (寺田…何故だ…何故なんだ!!今日に限って何故お前はここにいる…!?) 「寺田…お前なんでここに?…」 「何でって…そりゃ飯終わってねみーから昼寝だな。」 「飯終わってって…早くね!?」 「今日中野森さんの所に納品しに行ったら飯食ってけって言われてご馳走になったんだよ。」 (中野森さん…何してくれてんだ!!) 「…そ、そっか。」 「何だよ?今露骨に嫌ぁな顔してるけど。」 そりゃお前!! 毎日!!毎日!!長谷川くんのためにお昼用意して、長谷川くんに食べてもらえるチャンスに恵まれず… 一人寂しく車の中で弁当食ってた日々が…やっと!!やっと!!今日報われるって言うのに…
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