第1章

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「何かこんなうまい弁当を佐伯さんのご厚意でいただいちゃって…」 「あっ、いいの!!いいの。処分に困って俺が勝手に持ってきたのを食べてもらったってだけだよ。」 「いや、そんな処分だなんて!!俺は一食浮いて助かってるし、俺ばかりが得してます。」 「喜んで食べて貰えたならそれで!!」 「俺図々しく俺食いますなんて言ってしまって…何かすいません。」 「マジ気にすんな!!気にされると作ってくるのが気まずくなる。そんな毎度ありがたぁみたいにしないで。本当俺は助かるから。」 「んー…俺得だらけで申し訳ない」 「捨てるよりその方がいいから、ねっ?」 長谷川くんはその後メチャクチャ悩んで、何度も言葉を出そうとしてはやめて考え込んで…結局。 「分かりました。料理のお礼などはこれから考えていきます。なのでこれから宜しくお願いします。」 お礼…は長谷川くんでっ。 なぁ~んて言えたらいいんだけど。 まぁー「胃袋を掴め!!」作戦はとりあえず成功と言っていいだろう。 間違いなく!!いい感じのスタートだ!! これをきっかけにさらに詰めて、長谷川くんとの会話も増えるように好きなもの聞いたり出来るし♪ 「律儀だな、分かった。こちらこそ宜しくお願いします!!」 こうして俺は長谷川くんと少しだけ仲良くなれた。
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