ボナンザ

第３ワン いま、散歩にいきます

「さぁボナンザ、お散歩に行くよ！」

「ワン！」

≪心≫『おぉし、久しぶりの外じゃぁ！！逃げるでぇ！』

ボナンザは跳ねるように外へ飛び出した。

「あぁ～、待ってよ、ボナンザ！」

「お嬢様、今日はジイも付き合いますじゃ」

ボナンザの前に、セクハラジジイが現れた。

「ワン？」

≪心≫『おいおい、このジジイも散歩に付いてきたら逃げられへんやんけ！
ってか本気で臭いねん……』

「大丈夫だよ、ジイ。アタイ1人でもお散歩くらいできるよ」

「ではジイはお嬢様の後を10ｍくらい離れてついていきますじゃ」

「ワン！」

≪心≫『この悪臭ストーカーめ！』

「うん、そうだね。そのほうがアタイも安心だよ。ジイと一緒に居たらアタイまで臭いと思われるし」