第4ワン ママンとジイの包囲網

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ボナンザはママンに抱きかかえられて公園に向かった。 その後姿を見ながら、ジイは呟く。 「くそぅ、ボブスレーめ……」 痴呆が始まっているので、ボナンザという名前が覚えられないジイだった。 公園についたボナンザはママンとベンチに座っていた。 虹の出ている空を見上げながら、ママンは呟く。 「ジイのことも苦しいかもしれないけど、好きになってあげてね、ボナンザ。 彼は臭いけど、根は真面目なクソジジイアルよ」 「ワン」 ≪心≫『このオバハン、所々毒舌が混じってるなぁ。ジジイを褒めてんのかバカにしてんのかわからん。 とりあえず、今日みたいにチトセが居ない日でも、簡単に脱走するのは難しそうやな。 ママンもなかなか手ごわいってことも分かったし、今日はとりあえず家に帰るか』 雲の隙間から差す穏やかな日差しが、ママンとボナンザを照らしていた。
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