アフターデイズ

4/7
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
「俺出来ないし、ここで見てるよ。」 一はコートにはいると、近くにあったベンチを指差してそう告げる。 「え?でも、それじゃ一が暇になっちゃうし、それに男の子ばっかり…」 麻海は申し訳なさそうに言うと帰ろうか、と一度地面においた鞄をを再び持ち上げる。 「カッコ悪いとこ見せたくないし、男の子は大丈夫。麻海を信じてるから。楽しんどいで。」 「でも…」 「ほら呼んでるよ。」 彰に呼ばれているのは麻海も気付いていたが、正直な話麻海には一の方が大事なのだ。 だから無視していたのに、一はそう言いながら麻海を回れ右させると背中を押す。 「寂しかったら呼んでね?」 「寂しくないって。」 一は笑いながら麻海の頭を撫でる。 「行って来ます。」 「行ってらっしゃい。」 一はひらひらと手を振る。 (一、怒ってるかなぁ…?)
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!